中国サイトで公開されている日本の軍事情報
中国webサイトで公開されている日本の軍事情報
あらためて認識できる「スパイ天国」日本の現実
中国のインターネットサイトでは日本の軍事情報がよく掲載されている。その多くが反日的色合いが濃いサイトで、日本が侵略国家として軍拡にいそしんでいるという宣伝素材として利用されているというものだ。ところがその内容に情報保全の面から見て、気になるものが含まれているという。
以下の写真は「焦点新聞」という中国の情報サイトで公開されているものの一部だ。
写真①「あたご」関連

写真②「あたご」関連

最初は、海上自衛隊護衛艦「あたご」の建造中の写真である。「あたご」(艦番号DDG-177 )は三菱重工業長崎造船所で、2004年(平成16年)4月5日に起工、2005年(平成17年)8月24日に進水し、2007年(平成19年)3月15日 に竣工した、最新鋭の護衛艦である。もっともこの名前は竣工翌年の2008年(平成20年)2月19日に千葉県房総半島野島崎沖合で発生した漁船「せいとく丸」との衝突事故で、広く知られることになった。
だがこの写真が掲載されたのは2007年12月2日である。
「焦点新聞」では「あたご」が完成するまで、ほぼ2年間に亘って定点観測し続けた写真がズラッと並んでいる。撮影場所は写真の角度から、ほぼ特定できている。長崎の有名な観光スポットの近くとのことであり、ひょっとするとある種のマニアの人たちには有名な場所かも知れないが、撮影者は単なるマニアの域を超えた長期的な活動である。この写真の出所は中国の人民解放軍の広報サイトだという。
「昔と違って、船の全体を覆う必要は今はありませんが、これだけ楽に建造中の軍艦が撮影できるのは日本だけでしょう。立ち入り制限地域の強化などを含め、情報保全をもっと真剣に考える必要があります」
軍事アナリストの高井三郎氏はこうした撮影を安易に許している防衛省に警鐘を鳴らす。
別の中国サイト太子堂ネットには、「ひゅうが型護衛艦」(艦番号DDH-181)の建造中の姿が掲載されている。
ここでは進水後の試験航海等の景況を写している。艦首に記す181という艦番号を見る事ができる。
アイ・エイチ・アイ マリンユナイテッド横浜工場で建造された16DDH(通称)は、排水量が基準13, 500トン、満載18,000トンに達する海上自衛隊現有の最大の護衛艦である。同艦は、哨戒ヘリ3機と掃海・輸送ヘリ1機を搭載する。兵装は、20ミリ近接防護火器(フアランクス)2基、5インチ速射砲2門、艦対空ミサイル(シ-スパロ-)1基、短魚雷発射管2基及び対潜ロケット(アスロック)発射装置1基から成る。
平成18年5月11日に起工し、19年8月23日に進水した。就役は、21年春と予定されている。なお、平成20年5月30日に起工した2番艦の18DDHは、平成21年夏に進水する予定である。
ただ、一般の公開情報だけでも相当な情報を入手できる現実があり、造船所側でも、このような撮影を想定してまで立ち入り制限区域は拡大できないことを見越しての工事であって、セキュリティは想定内ともいえるし、情報理論的に言えば、このような写真が撮影可能ということを中国側が公表した段階で、重要な情報は入手できていないことを意味する。
今回のケースで重要なことは、日本の一般市民が、こうした撮影を長期間に亘って継続して行う外国の情報収集グループが自国内で日常的に活動している事実を認識することだ。
そして、それに対して、日本は制度としては、ほとんど無防備状態であることも、知っておく必要があるだろう。
(2008/12/15)





