新聞の闇  その2 /ゼロイン・レポート

新聞の闇・2
コンビニの弁当廃棄を問えない「押し紙」の山


 朝日新聞阪神支局事件の偽犯行手記で大不始末を犯した週刊新潮だが、その汚名挽回とばかりに鴻池官房副長官の愛人問題をすっぱ抜いた。続いてあげたのが長くそして今やなかば公然と語られている新聞業界最大の闇、押し紙だ。こちらはほぼ100%新潮の側に軍配があがる。新聞社側の抗議の記事がそろって判で押したように力なく小さいのがそれを表わしている。何といっても押し紙は事実いや詐欺だからどうしようもない。
 ゼロインでも6月初旬この問題を「新聞の闇・止まらない読者離れ」として報じたが、同じ時期に新潮がシリーズでとりあげた事もあってか、事のほか反響が多かった。
 そんな折も折、6月17日付毎日新聞「記者の目」はコンビニで廃棄されている弁当の問題をとりあげていた。「商品を店が自由に見切り販売できなければ当然売れ残りが増えて捨てざるをえない。・・・その『廃棄の仕組み』が公取調査で広く知られ、最近は加盟店の判断で見切り販売がしやすくなってきた。その意義は大きい。不満の声はかなり前からあった。・・・『どんどん買わされ、値引きもできずに捨てさせられる』と自店ではないかのように嘆く店主もいた。・・」
 これを新聞販売店にそっくり置き換えられるのが今の業界の実態だから何をかいわんやである。特に毎日新聞は日本最古の伝統をほこりながら、400万部近い公称の半分にも届かないといわれる実配とのかい離はもうブラックユーモアとしかいいようがない。
 世の不正をただし、環境の保全を唱える大新聞が平気で水増しをして、しかもそれを新聞販売店主に押し紙として強いている。どうにも止まらない新聞読者離れだが、こうした嘘がばれる事で、その傾向に拍車がかかっているのだ。
 販売店の側は、これまでは「改廃」といわれる契約打ち切りを恐れて、押し紙を自店の負担でしのいてきたが、新聞本紙だけてなく折り込み広告の急減で、もう耐えきれなくなってきている。一般の保証金にあたる代償金も目減りしてきており、店主同士が集まると、「いつ辞めようか」「改廃でも何でもやってくれ。もう耐えられない」という声がなかば公然と出てくるという。なかには読者やクライアントから「ちゃんと配っているのか。詐欺ではないか」と言われるのがつらい、という声まで出てきている。事態はかなり深刻なのだ。
 前出の毎日の記事は「エコ・食のモラルを高めよ」との見出しを打ち、「食品廃棄を減らし、環境保護と利益を同時に達成するさらなる変革を業界に期待したい。」と締めくくっている。
 その言や良し。ならば一刻も早く再販依存や部数偽装・押し紙は止め、資源としての紙の無駄や環境破壊にストップをかけるような変革を望みたいものだ。


 新聞の闇 止まらない読者離れ



『情報と調査』ご購読の案内